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  • 2015年09月発行

    三笠産業メールマガジン Vol.80 リニア体験記、メキシコ出張記

    三笠の京谷です。

    皆さんザ・ベンチャーズというバンドを覚えていますか?
    若い方は全く知らないかも知れませんが、中年以降の方は
    懐かしい名前と感じるのではないでしょうか。
    その彼等が何と今でも現役で日本ツアーを続けています。

    簡単にプロフィールを紹介しますと・・・
    バンド結成は1959年ですから私が生まれた翌年。
    「ウォーク・ドント・ラン」から始まり、
    「ダイアモンド・ヘッド」
    「パイプライン」
    「十番街の殺人」
    「キャラバン」等々、次々とヒット曲を連発。
    ‘60年代に日本でエレキギターブームを起こした
    伝説の『テケテケ』バンドです。
    「二人の銀座」「京都の恋」「雨の御堂筋」といった
    歌謡曲の作曲者としても知られていますね。
    2008年にはロックの殿堂入りを果たし、
    2014年には旭日小綬章も受章しています。

    調べてみますと・・・
    流石に結成当時からのオリジナルメンバーは
    リーダー格だったドン・ウィルソン只一人。
    年齢は何と82歳!!
    今回の来日はそのドン・ウィルソンの引退公演と銘打って
    一昨日の大阪公演(9/13)迄、
    日本全国38カ所でおこなわれました。
    今回が1962年の初来日から69回目となる日本ツアーで
    全国各地での公演は通算3000回を超え、その全てに
    ドン・ウィルソンは参加してきたと言いますから驚きです。

    今回引退するドン・ウィルソン曰く、
    「ベンチャーズはファミリーで維持していく。それが伝統です。
    みんな幼いころからベンチャーズを聴いて育っているから、
    バンド特有のノリも身についている。
    僕が抜けてもベンチャーズは不滅です」

    まさに継続は力なり。
    まだまだザ・ベンチャーズの活動は続きそうです。
    頑張ってください!!陰ながら応援しています。

    今月も三笠をよろしくお願いいたします。

    代表取締役社長 京谷 弘也

    製品紹介

    MCG-50溝掃除機・シートカタログ完成

    ご好評を頂いておりますMCG-50溝掃除機のカタログが
    出来上がりましたのでご紹介させていただきます。
    実機を見てみたい!というご要望がありましたら
    弊社担当営業までご連絡ください。


    詳しくはこちら(PDFです)
    https://www.mikasas.jp/info/pdf/vol80info1.pdf

    三笠通信

    メキシコ出張記

     『歩道橋から警察官の死体がぶら下がっている。しかも首が無い!?』
    映画の中の話ではない。つい数年前にメキシコで実際に起きた事件だという事を帰国後に初めて知った。メキシコは昔から地理的に麻薬の積替地や中継地として君臨してきた。確かに地図を見ると中南米でつくられたコカインはメキシコを通らないとアメリカに入れない。実際、アメリカに密輸されるコロンビア産コカインの90%がメキシコ経由だというから抗争がなくなるハズがない。マフィアの中には元警官も珍しくなく、当然のように警察や軍はワイロで買収されているという。正義感が強く、買収を拒む真面目な警察官がいると冒頭のように見せしめに歩道橋から吊るされるというから、我々日本人の感覚では無法地帯と言わざるを得ない・・・そんなことを帰国後に聞いた時、現地でお世話になった某大手商社の車が防弾ガラス仕様だったことを初めて実感として理解できた。

     『太陽の国 高原の国 メヒコ』
    東京からの時差14時間。文字通り、地球の裏側にあるメキシコ(現地ではXをHと発音するのでメヒコと呼ぶ)は高原の国にふさわしく北部では平均1,000m前後、中央部では平均2,000m前後の高地に人々が暮らしている。国土は日本の5倍 。人口は日本とほぼ同じ1.2億人だが平均年齢が27歳と若く(日本は46歳 )、小柄な先住民の人々の顔立ちは驚くほど日本人と似ており、まるで太平洋を挟んだ遠い親戚のよう。レンガと細い柱だけで出来た建物や道路を走る乗り合いバス、ボクシングが国民的人気スポーツなのもアジア(特にフィリピン)とそっくり。メキシコとフィリピンはローマカトリックが8割を占める点でも同じなので、そのあたりにも秘密があるのかも知れない。

     今回は全日程を駐在経験豊富でスペイン語が堪能な商社の方にご同行頂いたので、冒頭のような危ない事件にも巻き込まれず、毎日美味しいテキーラを夜遅くまで堪能することができた。いま思えばアテンドして頂いたT様には相当なご心労をお掛けしたと今更ながら反省している。

     と、前置きはさておきメキシコと言えばそのテキーラ!! 本場の飲み方はメキシコの国旗になぞらえて自分の前に緑・赤・白のグラスを3つ並べてチビチビやります。一気飲みはせず、あくまでも自分のペースで3つのグラスを交互に口に運び 目と鼻と舌でゆっくり楽しみます。テキーラの原料はサボテンと思っていましたが正しくは龍舌蘭(リュウゼツラン)というアロエに似た植物です。龍舌蘭は中米のみに自生する植物で乾燥した砂漠地帯でゆっくり成長し、テキーラ村で2回以上蒸留されたものをテキーラと呼んでいます・・・簡単に言えばテキーラ村の特産品ですね。

    ライム(緑)、トマトジュース(赤)、テキーラ(白) 本場のタコスはどれも絶品!


     ロスから首都メキシコシティに入国した我々一行はVWの城下町で有名なプエブラを経て、最後にアメリカ国境に近いモンテレィに入りました。モンテレィの街に三笠の人間が入るのは今回が初めてですのでそのことを少し記します。この街にはとてもユニークなディラーがあります。その名も

    ″LA CASA DE LA MIKASA″

     なんと社名に三笠の文字が入っているのです。それもそのはず、取扱製品は三笠のみ。それもランマー MT-74FAF 1機種のみという徹底ぶりです。世界広しと言えどもこんな形で三笠製品の販売に注力して下さっているディラーもなかなかありません。ちなみに『Casa BRUTUS』 という雑誌をご存知の方も多いと思いますが、スペイン語で“Casa”は家(ホーム)を意味し、MI CASA(MIKASA)はマイホームという意味になります。従い、スペイン語圏では非常に良いネーミングとされています。偶然にしては出来すぎのような話ですが本当の話です。

    店舗の入り口、全長3mの超巨大ランマーのオブジェが出迎えてくれます

    彼らのユニフォーム 営業車


     イメージキャラクターはフクロウですが大きな目で未来を見通せる賢い動物という意味があるそう・・・日本とそっくりです。
    不苦労⇒ 苦労を知らず
    福 籠⇒ 福が籠もる
    福 路⇒ 福路を歩む=旅の安全、人生の幸せに通ずる
    首が180度回るので「商売繁盛」

     同社は販売だけでなくレンタルもやっています。レンタルフリートは200台以上。しかも、ワンモデルに絞ることでメンテの効率を上げ、且つ高速回転させることで、どこよりも年式の浅い中古を社内で量産し、そこでも利益を上げています。レンタル機も常に新しくなるのでお客さんも離れません。賢い!!これぞ地の利を生かしたメキシコ流フクロウ経営!?

     社内の壁という壁にはパーツリストが描かれています。まるでランマーのディズニーランド状態ですが社員教育と思えばこれもアリ!? ソーシャルメディアを使った純正部品の啓蒙販売にも力を入れて下さっています。

     最後はメキシコのタクシー。 シェアが高いのは現地製の日産ツル(TSURU 日本名サニー)。ミーティングで″三笠はツルと同じだ″、と言われて何の意味か解らなかったのですが、後でタクシーの事だと分かりました。タクシーは走ってナンボ。1日あたりの走行距離が長いので、当然耐久性が要求される・・・なるほど!『そこが肝』、ってことを伝えたかったみたいです。

      

     地球の裏側でこんなにも熱い人々に、三笠は愛されて支えて頂いていることを感じ、本当にメーカー冥利に尽きる出張でした。アテンドして頂いたT様、本当にありがとうございました!!


    海外営業部 森 記


    東北・北海道三笠会合同総会開催

     東北三笠会と北海道三笠会の平成27年合同総会が9月2日(水)、北海道札幌市の「アートホテルズ札幌」に於いて開催されました。総会に先立ちまして札幌営業所特設会場にて「三笠製品説明会」を開催致しました。生憎の雨模様となり、急遽会場を屋内へ移動しての説明会となりましたが、新製品をはじめ参考出品商品、NETIS登録製品を何とか実演も交えてご紹介させて頂くことが出来ました。
    製品説明会の様子①
    製品説明会の様子②
      
     場所を移しての総会では、両会を代表して、北海道三笠会 富山政明会長(日本建機サービス販売株式会社 取締役会長)より「三笠さんは新しい機械をどんどん開発されております。我々も昨年10月から落ち込みが続いており現在も厳しい状況ですが、東北と北海道は情報交換を行い、お互いが飛躍していかなければなりません。」とのご挨拶を頂き開会しました。合同総会の為、議題は事前審査を頂いておりましたが、東北三笠会事務局より、役員改選により高橋悦見様(株式会社セントラル 代表取締役)が新会長に就任され、永年会長をお勤め頂きました福田幸夫様(幸和リース株式会社 取締役会長)が新たに顧問に就任されました、との報告がありました。
    北海道三笠会 富山会長
    三笠産業 京谷社長
      
    東北・北海道三笠会役員の皆様
      
     その後の懇親会では東北三笠会 高橋悦見新会長の乾杯のご発声から始まり、余興のビンゴゲーム等も交えて楽しいひと時を過ごし、また情報交換にも花が咲き大いに盛り上がりました。

     翌9月3日(木)、昨日の雨が嘘のような晴天のもと、親睦ゴルフ大会と観光がそれぞれ開催されました。ゴルフ大会は、名門「札幌ゴルフ倶楽部 輪厚コース」で開催され、最高のコンディションの中、大渕利男様(株式会社協和機工 代表取締役)が見事優勝を飾られました。また観光では、「マッサン」でお馴染みの余市ニッカウイスキーの工場見学、小樽の散策と大いに楽しんで頂きました。 会員の皆様のご協力の下、平成27年 東北・北海道三笠会合同総会を無事に終了させて戴くことが出来ました。お忙しい中、遠方にも関わらずご参集賜りました事、厚く御礼申し上げるとともに、会員皆様の今後益々のご発展とご健勝を心よりお祈り申し上げます。
      
    東日本営業部札幌課 仲井 記
     


    リニア乗車体験記

     7月の或る日、JR東海からリニア体験乗車当選の連絡を受け取った。参加料金を払い込むとほどなく予約ハガキが届き、それからはワクワクしながら実験センターへの道のりなどを検討しつつ、8月某日の乗車日を迎えた。
    これが届きました!
      
     大月駅から富士急行線に乗り換え、禾生駅から予約したタクシーに乗りリニア見学センターで降りると、集合場所の山梨実験センターにはすでに大勢の人が、今か今かと受付開始を待ちわびていた。この実験センターは周囲を鉄の柵で囲まれ、その上は有刺鉄線が張り巡らされており、更にゲートは頑丈な鉄の扉と物々しい警備体制が敷かれ、その中に体験乗車の事務棟がある。しばらくして門が開き、係員の誘導で敷地内に入ると、まずリニアをかたどったボードが目に入った。ここで希望する人はJR東海の職員にカメラを預け、記念写真を撮ってもらえる。次に事務棟に進み、空港ばりの厳重なセキュリティチェックを終えると、ついに切符を手にすることが出来た。そのままリニアに搭乗できるものと想像していたが、実はこのあと指定時間まで待合室で注意事項の説明を受けなければならなかった。
    見学センター外観
    セキュリティチェック
      
    発券機
    待合室
      
    これが搭乗券です!
      
     待合室には『時速603km達成』のギネス認定証が、誇らしげに飾られている。そして一連の注意事項の説明を受けると、いよいよ搭乗開始である。搭乗口は従来の鉄道と異なり、飛行機と同様にゲートから直接乗り込む方法であった。リニアの車内は幅・天井高さともに『E6系新幹線(新型秋田新幹線)』より一回り狭い印象を受け、改めて時速500km走行の難しさを感じさせられた。リニア体験乗車は、42.8kmの距離を1往復する。まず実験センターを東京方面へ発車したリニアは、『N700系のぞみ』と同じ最高時速285kmで終点地点の上野原市を目指す。そして折り返す形で名古屋方面終点の笛吹市へ向け、待望の時速500kmで疾走する。笛吹市到着後に再度時速500kmの折り返し運転で上野原市へ向かい、終点の上野原市からは『E5系新幹線(東北新幹線はやぶさ)』の最高時速320kmを体感しつつ実験センターへもどり、体験乗車の終了となる。
    ギネス認定証
    車内の様子
      
     発車のアナウンスが流れると、いよいよ体験乗車の開始である。加速はジェット機の離陸の様なシートにおしつけられる感覚は無く、『YS-11』の離陸(筆者は最新のプロペラ旅客機を知りません)に似た印象を受けた。時速180km前後で空中走行に移行した瞬間上下の振動が無くなり、新しい時代の乗り心地を実感させられた。その後も列車はスムーズな加速を続け、ゼロ戦の最高速度に迫る時速500kmに達した。その間、時速400kmを過ぎた当たりからは左右方向の揺れが増大し、軌道を使うリニアと空中を行く旅客機との違いを実感した。車窓からは殆どトンネンルの壁と流れる照明しか見えず、車内前方のモニターに映し出される先頭車両からのカメラ映像と表示される時速が、速度を実感する唯一の手段であった。
    本日の走行予定
    本日の最高速度
      
    ※動画で時速500キロの世界を体感してください。
      
     そうこうしているうちに実験センターへ到着し、待ちに待った体験乗車はあっけなく終了した。乗っている間は景色が殆ど見えないことから時速500kmの乗り物に乗った実感に乏しく、東京ディズニーランドの3Dアトラクションの方がスピード感を味わえるとさえ思われた。乗車前の興奮の反動からか物足りなさを覚えつつ山梨県立リニア見学センターで休んでいると、次の組の試乗会が始まった。そして最初の上野原市からの折り返しの風景を見た途端、車内では感じられない空気を切る独特の音、そして一瞬で通り過ぎる迫力ある走りを目の当たりにしてようやく、あのリニアに乗車したのだという感動が湧き上がってくるのを覚えた。
    これに乗りました(実験車両外観)
      
     リニア新幹線の開通は当分先であり、開通した頃には乗れるだけの気力と体力が残っているかは未知数である。その意味で今回の体験は、深く記憶に残るであろう。もし記憶が薄れたなら、再び見学センターを訪れよう。そして疾走するリニアを眺めれば、この日の感動を何度でも蘇らせることが出来る。そんな貴重な一日であった。

    興味を持たれた方に参考までに・・・
    ①駐車場
    実験センターはJR東海の施設で、見学者用の駐車場はありません。但し近くに山梨県立リニア見学センターの駐車場が有ります。
    ②飲み物
    飲み物を持っていても、没収はされません。但し飲食禁止です、また・・・③へ
    ③トイレ
    リニアの車内トイレは使えません。セキュリティーチェック後にトイレを済ませた方が無難です、無難ですよ・・・(実感・・・)
    ④実験センターへの交通
    大月駅からバスが出ています。但し満員の場合はタクシーとなります。今回は富士急大月線の禾生駅から事前に予約したタクシーが便利でした。
      
    品質管理部 技術サポート室 西牧 記

    編集室より

    お盆を過ぎたら急に秋風を感じるようになり、
    ふと、数年前に青森で見た“ねぶた祭り”の最終日、
    最後の花火が消えた瞬間の“秋の香り”を思い出しました。
    少し早く訪れた気がする秋の夜長を、
    今年はゆっくりと味わってみたいと思っています。
    お酒は控え目にしよう・・・かな?

    【 編集者 かんとりーBOY 】